*小説を携帯などからUPするスペースです。(かなり自分用です。)
*小話からプチ長編や、本編もちょくちょく更新すると思われます。
*かなりぶつ切りです。
*携帯からの更新故にあまり整理はできません(笑)
*携帯にも対応しています。
*コメントでの感想なども歓迎です。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
今では彼は、僕にとっての神様じゃない。
「その足じゃ不便だろう」
そう言って彼は僕に新しい銀色の足をくれた。
右足と違ってただの棒だけど、慣れれば歩くことも、走ることもできるようになった。
だから、その時の彼は僕にとって神様だった。
背が高くて、いつも綺麗で、強い神様だった。
彼と同じような姿で、同じような服を着た大きい男の人は、大抵僕を殴った。
けれど、彼だけは違った。
僕に足をくれて、その大きい男の人達から逃がしてくれた。
その神様が連れ出してくれた家には、僕と同じくらいの子供がたくさんいた。
でも僕はここでもいじめられた。
ご飯に砂を入れられて、足を蹴られて、仲間外れにされた。
僕は神様に、泣いてお願いした。
「また、助けて」って。
「一緒に連れて行って」って。
神様は、今度は助けてくれなかった。
本当に時々現れる以外は、その家には現れなかった。
僕は神様に捨てられたんだと思って、絶望した。
何年か経って、僕は誰とも話さなくなって独りでいることが増えた。
一人で、神様が教えてくれた歌を歌ってばかりいた。
仕事もあまりしないでいたから、もう誰も寄り付かない厄介者になっていた。
そんな僕にまた神様は話しかけてくれた。
僕はもう、彼に笑って飛びついたりはしなかった。
そうしてただ歌いながら見上げただけの僕を、彼はじっと見てくるだけだった。
「一緒に来るか」
神様が意外なことを言ってくるから、びっくりしてしまった。
「ただし、条件がある」
歌うのをやめて、じっと神様を見上げていた。
昔のような緑色の服ではなくて、灰色の不思議な形の服を着ていた。
「お前が物乞いのように俺に助けを求めるなら、俺は遠慮なくお前を殴って突き放すだろう。
だがお前が自分の力で生きたい、その足で立ちたいというなら、俺は手を貸してやる。」
僕によくわかるように、何度も、ゆっくりとそれを説いてくれた。
ちゃんとこの言葉を分かって、守れるなら連れて行ってくれると神様は言う。
いや、神様じゃなかった。
彼の言葉を理解する程に「彼は初めから神様じゃなかったんだ」って気づいた。
僕の力ではどうしようもない所からは救ってくれた。
でもその先、自分で歩く道は何もしてくれない。
じゃないと、僕はどんどん駄目になって何もできない人間になってしまうから。
だから僕を捨てていった。
そして今、また救いに来てくれた。
「わかった…今度こそ、がんばるから…」
僕は、やっと彼の手をとって、彼と一緒に進むことを選んだ。
「その足じゃ不便だろう」
そう言って彼は僕に新しい銀色の足をくれた。
右足と違ってただの棒だけど、慣れれば歩くことも、走ることもできるようになった。
だから、その時の彼は僕にとって神様だった。
背が高くて、いつも綺麗で、強い神様だった。
彼と同じような姿で、同じような服を着た大きい男の人は、大抵僕を殴った。
けれど、彼だけは違った。
僕に足をくれて、その大きい男の人達から逃がしてくれた。
その神様が連れ出してくれた家には、僕と同じくらいの子供がたくさんいた。
でも僕はここでもいじめられた。
ご飯に砂を入れられて、足を蹴られて、仲間外れにされた。
僕は神様に、泣いてお願いした。
「また、助けて」って。
「一緒に連れて行って」って。
神様は、今度は助けてくれなかった。
本当に時々現れる以外は、その家には現れなかった。
僕は神様に捨てられたんだと思って、絶望した。
何年か経って、僕は誰とも話さなくなって独りでいることが増えた。
一人で、神様が教えてくれた歌を歌ってばかりいた。
仕事もあまりしないでいたから、もう誰も寄り付かない厄介者になっていた。
そんな僕にまた神様は話しかけてくれた。
僕はもう、彼に笑って飛びついたりはしなかった。
そうしてただ歌いながら見上げただけの僕を、彼はじっと見てくるだけだった。
「一緒に来るか」
神様が意外なことを言ってくるから、びっくりしてしまった。
「ただし、条件がある」
歌うのをやめて、じっと神様を見上げていた。
昔のような緑色の服ではなくて、灰色の不思議な形の服を着ていた。
「お前が物乞いのように俺に助けを求めるなら、俺は遠慮なくお前を殴って突き放すだろう。
だがお前が自分の力で生きたい、その足で立ちたいというなら、俺は手を貸してやる。」
僕によくわかるように、何度も、ゆっくりとそれを説いてくれた。
ちゃんとこの言葉を分かって、守れるなら連れて行ってくれると神様は言う。
いや、神様じゃなかった。
彼の言葉を理解する程に「彼は初めから神様じゃなかったんだ」って気づいた。
僕の力ではどうしようもない所からは救ってくれた。
でもその先、自分で歩く道は何もしてくれない。
じゃないと、僕はどんどん駄目になって何もできない人間になってしまうから。
だから僕を捨てていった。
そして今、また救いに来てくれた。
「わかった…今度こそ、がんばるから…」
僕は、やっと彼の手をとって、彼と一緒に進むことを選んだ。
PR
この記事にコメントする
カテゴリー
最新記事
アクセス解析