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*小説を携帯などからUPするスペースです。(かなり自分用です。)   *小話からプチ長編や、本編もちょくちょく更新すると思われます。   *かなりぶつ切りです。   *携帯からの更新故にあまり整理はできません(笑)   *携帯にも対応しています。   *コメントでの感想なども歓迎です。
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「肝試し行く人ー!」
「「「はーい!」」」


ルナティスの掛け声に子供のように…いや、実際子供なのだが、ギルドの一次職軍団が喜々として手を挙げた。

「なんでだよ…。」
「マナは行かないの?」
「行く」
彼女の目は後輩達より輝いていた。

「でもなんで急にそんなこと言い出したんです?」
「最近傭兵仕事ばっかで、大変だったろ?だから息抜きw」
「息詰まりそうですけどね」
そうは言うがセイヤも目は否定していない。

「でもなんで肝試しなんだ。」
「後輩に僕らの勇敢さを示す為!」
「…ルナティス、お前ホラー嫌いじゃなかったか。」
「僕が嫌いなのはスプラッタホラーです。それにヒショウが居てくれれば怖くない!」
「……俺は行かないぞ。」



「ヒショウ、お小遣あげるから。」
「いかねーとお前の財布は永久に帰ってこないぞ。」ルナティスとマナが何故か対象のことを口にしながら必死の形相でヒショウに詰め寄る。

「…明日返却の本があるから俺は行かな」
「ヒキコモリ反対ー!!!!!!」
「我らヒショウを自分の殻という檻から解き放ち隊ー!!!!!!」
あくまで行かないと言い張るヒショウに、ついに二人は力ずくという手段に出たのだった。



プロンテラは景気の波が激しく貧富の差も大きいものの平均的には裕福。
金持ちも多く、彼らの大きい屋敷も点在する。

それと同じくらいの数が少し街から離れた郊外にも点在する。
彼らの別荘であったり、街に屋敷を建てるより安上がりだからとそこを選び住む者だったり。

その中には完全に廃屋と化したものも多い。
そこが今回のスポットだという。

「てわけで、1番おどろおどろしたとこ選んでみました。」
ベストスポットを胸を張って紹介するルナティスに、皆が小さく拍手した。


確かに肝試しにはベストスポットだ。
しかし逆にそれは、普通に見ていて怖いということだ。
皆いざとなって震え上がっていた。
ルナティス本人でさえ、夜に来たことはなかったらしく、顔色が悪い。

「で、チーム分けするのか。」
その中で乗り気ではなかったヒショウが1番ケロッとしている。

「え、しないよ。」
「…まさか団体でぞろぞろ屋敷を徘徊するだけか?」

「なんかやな言い方だなあ。ちゃんとゴールに目印のガラス玉置いてきたよ。」「…じゃあお前はゴールの場所が分かってるのか。」
「いや、目隠ししながらテレポしてテキトーなとこに置いてきた。」

「…で、行動チームは?」
「みんな一緒。」
そこはあくまで譲らないらしい。


ヒショウは呆れ気味に「それじゃあ怖くないだろうが」と呟くが。
「この屋敷で少人数行動なんて怖くてできませんわ!」
「怖くないのはヒショウだけだ!」
「ガラスのハートをなめないでください!」
後輩軍団が食いかかった。
三人とも目が涙目だ。




かくして遠足のようにぞろぞろ続く肝試しは始まった。
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