*小説を携帯などからUPするスペースです。(かなり自分用です。)
*小話からプチ長編や、本編もちょくちょく更新すると思われます。
*かなりぶつ切りです。
*携帯からの更新故にあまり整理はできません(笑)
*携帯にも対応しています。
*コメントでの感想なども歓迎です。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただヒショウに先頭を行かせるのではつまらない、と一つの部屋を一人が調べることにした。
そして見付けた人にはその人のご飯を皆でおごってやるとかなんとか決まった。
「セイヤー、そっち見つかったー?」
「見付かりません、というより怖くてなかなか探せません!」
今は向かい合わせに並ぶ部屋をセイヤとルナティスが探しているようだ。
ちなみにどちらの部屋も、踏み込む前にヒショウが一回りして探知済みである。
「ところでヒショウさん、取り付かれたこと、あるんですよね?」
二人の捜索を待つ間、メルフィリアが彼の隣に並び、小さく聞く。
霊の話をすると寄ってくるというのはよく言われる、それを気にしているのだろう。
小声にしたところで変わらぬだろうが。
「まあ、頻繁に。」
「ちょっとじゃないんですのね…。その取り憑かれるとどうなるのです?」
「…気分が悪くなったり感情が乱れるらしい。」
「らしい、って…ヒショウさんも取り憑かれた経験がお有りなんですよね?」
「俺は特異体質だ。」
ヒショウは何故か視線を宙に漂わせて呟くように回答する。
「暗殺者に不向きとされる体質で“傀儡”という。
憑かれるとそれの記憶や意識も入り込んで、完全にその人格になる。
昔、小さいアサシンギルドに“傀儡”のアサシンがいてその女が殺した奴らが彼女を使ってアサシンギルドを壊滅に追い込んだらしい。以来、傀儡は冒険者のアサシンにはなれても暗殺者にはなれない決まりだ。」そう言えば、ヒショウは昔アサシンギルドから暗殺者になれと命じられたらしい。
孤児上がりの冒険者には、どの職でもそういった裏の仕事を押し付けられることが今でもある。
一度命じられれば断ったりそこから抜けるのは難しい。
だがヒショウはたまたま“傀儡”だったからすぐに免除されたのだろう。そう容易に察することができた。
「…で、その“傀儡”って、かなり怖いのでは。」
「俺自信は意識がなくなる、怖くもなんともない。」
メルフィリアはしばし言葉を失い硬直した。
この男、繊細に見えてかなり図太いのでは。
それに怖がらないのは霊を信じていないとか慣れているとかではない、もう憑かれてもいいやといういい加減な認識のせいだ。
ルナティスとマナは、ヒショウがいればレーダー代わりになって安全とか吐かしていたが、実際もし霊的なものがいたらヒショウを介して直接危害を加えてこれるということだ。
「マナさん!!ふざけるなですわ!ヒショウさんがいたらもっとこの肝試し危険になりますわよ!」
普段はお嬢様口調を抑えているメルフィリアだが、肝試しに参加してからかなり動揺しているらしい。
「大丈夫大丈夫。幽霊ってのは見えないし手出し出来ないから怖いんだ。ヒショウに入っちまえばヒショウをボコればいいから。」
マナは実に爽やかに、力強く親指を立てた。
メルフィリアはヒショウにそれでいいのかと聞こうとしたが、やめた。
なんとなく答えは解る気がする。
『まあ、どうせその最中は意識ないから。』
そして見付けた人にはその人のご飯を皆でおごってやるとかなんとか決まった。
「セイヤー、そっち見つかったー?」
「見付かりません、というより怖くてなかなか探せません!」
今は向かい合わせに並ぶ部屋をセイヤとルナティスが探しているようだ。
ちなみにどちらの部屋も、踏み込む前にヒショウが一回りして探知済みである。
「ところでヒショウさん、取り付かれたこと、あるんですよね?」
二人の捜索を待つ間、メルフィリアが彼の隣に並び、小さく聞く。
霊の話をすると寄ってくるというのはよく言われる、それを気にしているのだろう。
小声にしたところで変わらぬだろうが。
「まあ、頻繁に。」
「ちょっとじゃないんですのね…。その取り憑かれるとどうなるのです?」
「…気分が悪くなったり感情が乱れるらしい。」
「らしい、って…ヒショウさんも取り憑かれた経験がお有りなんですよね?」
「俺は特異体質だ。」
ヒショウは何故か視線を宙に漂わせて呟くように回答する。
「暗殺者に不向きとされる体質で“傀儡”という。
憑かれるとそれの記憶や意識も入り込んで、完全にその人格になる。
昔、小さいアサシンギルドに“傀儡”のアサシンがいてその女が殺した奴らが彼女を使ってアサシンギルドを壊滅に追い込んだらしい。以来、傀儡は冒険者のアサシンにはなれても暗殺者にはなれない決まりだ。」そう言えば、ヒショウは昔アサシンギルドから暗殺者になれと命じられたらしい。
孤児上がりの冒険者には、どの職でもそういった裏の仕事を押し付けられることが今でもある。
一度命じられれば断ったりそこから抜けるのは難しい。
だがヒショウはたまたま“傀儡”だったからすぐに免除されたのだろう。そう容易に察することができた。
「…で、その“傀儡”って、かなり怖いのでは。」
「俺自信は意識がなくなる、怖くもなんともない。」
メルフィリアはしばし言葉を失い硬直した。
この男、繊細に見えてかなり図太いのでは。
それに怖がらないのは霊を信じていないとか慣れているとかではない、もう憑かれてもいいやといういい加減な認識のせいだ。
ルナティスとマナは、ヒショウがいればレーダー代わりになって安全とか吐かしていたが、実際もし霊的なものがいたらヒショウを介して直接危害を加えてこれるということだ。
「マナさん!!ふざけるなですわ!ヒショウさんがいたらもっとこの肝試し危険になりますわよ!」
普段はお嬢様口調を抑えているメルフィリアだが、肝試しに参加してからかなり動揺しているらしい。
「大丈夫大丈夫。幽霊ってのは見えないし手出し出来ないから怖いんだ。ヒショウに入っちまえばヒショウをボコればいいから。」
マナは実に爽やかに、力強く親指を立てた。
メルフィリアはヒショウにそれでいいのかと聞こうとしたが、やめた。
なんとなく答えは解る気がする。
『まあ、どうせその最中は意識ないから。』
PR
この記事にコメントする
カテゴリー
最新記事
アクセス解析