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ツチナワと友達以上の関係になって、もう半年が過ぎてる。
こんなに時間って過ぎるの早かったかな…

毎日が楽しくて仕方ない。

いつかは可愛い彼女を作って、笑いあって過ごしていくんだって昔から思ってた。
形は少し違ったけど、でも楽しくて、何事も新鮮に思えて、手に入れた夢は予想以上だったと思う。
惚気なんで聞き流して結構。

でも、形が違ったせいか…悩みもある。


「おやすみ」
宿が込んでてツインが取れなかったから今夜は別々の部屋で寝ることになった。
俺の部屋を出ていこうとする後ろ姿を呼び止めた。
「……ツチナワ。」
「何か。」
「……………。」

…すーっげ、恥ずかしいけど…
言わないと後で後悔するしな。
「…ぉやすみの…キス、とか…」

うっわ、何処の乙女だよ俺は!
でもしたかったんだから仕方ないだろが!

「っ」
癖なのかわざとなのか気配を消して俺の前に歩いてきていて
俺が恥ずかしがってる内に唇が押し付けられていた。

…大人の余裕ですか。

「……ん」
ただ押し付けるだけじゃなくて、少し角度を変えたのか、あと少し吸い付いたりして、そんな些細な動きに心臓が跳ね上がった。
ただ口くっつけるだけと思ってた俺が子供なのか?!

「おやすみ」
唇がまだ触れそうな距離で囁いて、髪を撫でられた。

…こ、腰が砕けるってこのことか…!!

「おやすみ」
それだけなんとか返したら、満足げにツチナワは部屋を出ていった。

…くそう…人の悩みを深めてからでていきやがって…
感情表現とかが不器用で無口だけど、私情となればあんなにカッコイイ奴…
絶対に抱けない。

身体が全てなんて思わないさ!!
だけど男なら!お年頃なら!1番好きな人と繋がっていたいと思うわけで…

ぶっちゃけ、さっきのキスおねだりはほんの出来心。
こっちから攻める勇気がないから、逆に襲って来てくれないかななんて願望。

ツチナワになら俺は抱かれてもいいと思っちまうわけで…
一人で妄想してるときだって、そっちの方が多い。

ま、身体の事情からいってそれは有り得ないことなんだけども…


あ、やべっ
キスでまずかったのに、思い出したせいで下半身がパレードしそー


「………トイレ行こ…」

深ーいため息をついてから、俺はベッドを降りた。
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