*小説を携帯などからUPするスペースです。(かなり自分用です。)
*小話からプチ長編や、本編もちょくちょく更新すると思われます。
*かなりぶつ切りです。
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*携帯にも対応しています。
*コメントでの感想なども歓迎です。
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僕のギルドには素敵な先輩がいます。
僕はその人を追いかけてこのギルドに入ったけど
その人は既にギルド内に恋人がいました。
正直、僕は男で、先輩も男だから始めからこの恋の成就は諦め気味だったのに
先輩の恋人はよりによって男で
ぐずぐずしてないでアタックしてればよかったのかな、って少し思わないことはないです。
それでも無理だっただろうけど
それでも
「セイヤは可愛いねーw」
「でもプリーストになったら法衣が似合わなくなります…」
「いや、そのサイズと顔のままプリーストになってほしいな。」
「ルナティスさんみたいなプリーストになりたいのに」
「僕もよく童顔だって言われるけどなあ」
こんな風に子供扱いの抱きしめ方じゃなくて
恋人みたいに優しく、でも熱く抱いてくれなかったかなと
夢見ずにはいられなくて…
まあ、今こんな風にスキンシップできるのも、宴会で酒が回ってるからだけど。
「っしゃ勝ったァァアアア!!!」
何やら雄叫びをあげているブラックスミスは僕の先輩でありギルドのマスター代理をしているマナさん。
優しくて強くてわがままで面白い、美人な女性。
その足元にうずくまってるのはもの静かなアサシンのヒショウさんで、ルナティスさんの恋人でもある……。
いつも伏し目がちで前髪下ろして顔も伏せて、今はそうでもないけど昔はギルドメンバーの前でもマスクで顔をかくしてた。
そんな風にしてるからギルドに入ってからもしばらく気付かなかったけど
綺麗な人なんだよなあ…
綺麗というか男前で、引っ込み思案だけど優しい。
性格が少しじめっぽいからなんでこの人が?って思うことはあるけど
それでも僕より全然魅力的……
ああ、考えてたら思考が暗くなっちゃった。
せっかくの宴会なのに。
意味がなくてもしょっちゅうある宴会だけど。
「ヒショウ、しっかりしろ」
このざわめきの中でも少し目立つバス音程な声がした。
体格もやたら大きい後ろ姿。
クルセイダーのレイヴァ先輩で、最近教会でよく見るようになって、お仕事でもお世話になってる。
クールとか寡黙っていうより、無愛想だ。
でも
「っすまない、手を…」
くらくらしてるヒショウに助けを求められて、嫌な顔一つせずに応じてる。
……最近、レイヴァさんがよく目につくようになったから気付いたけど、彼はヒショウさんにだけ態度が違う。
むしろ、少し「しょうがないな」みたいに苦笑いしてる。
そんな風にするのは彼にだけだ。
「……。」
本人の故意じゃないのは分かる、でも
ルナティスさんがいるのに、何でレイヴァさんまでとるの…。
ん?
あれ?
何で、レイヴァさんのことでもやもやしてるんだ、僕。
「…っ…」
「吐きそうか?」
「いや、それは、ない…が、力が…」
欲しかった装備を賭けられて、珍しくがぶ飲みしてましたしね。
ソファに移動してから、前のめりに倒れそうになったのをしがみつかれる。
レイヴァさんはそれを支えて、軽く背中に手を添えてやってる。
「………。」
「セイヤ?」
レイヴァさんが、小さく笑ってる。
なんだか、胸のあたりが、肺が、ちくんとする。
なんだろう、僕…なんだかおかしい。
「わっ、どうしたセイヤ」
お酒で温かくなってるルナティスさんの胸にしがみついた。
「僕、泣き上戸なんです、よぅ~」
声をわざとしなしなにしてそうごまかした。
泣きそうになったのを、我慢すれば出来た。
でもルナティスさんの胸に顔を埋めてかくしてしまえば、止められないくらい涙が溢れる。
何でだよ…。
レイヴァさんには確かにお世話になってるけど、好みとは全然違うし、そんなカッコイイとも思わない。
でも…
もし彼がヒショウさんを好きだったらと思うと、苦しい、悔しい。
もう、ルナティスさんとは完全な片思いだって知った時みたいに…
「泣き上戸はね、愚痴ったり無理に笑わないでひたすら泣いて飲めば治るよー」
酔っ払いの勢いでそんなことを言って、さっきまで僕にお酒を飲ませないようにしていたルナティスさんがグラスを差し出してきた。
そうやって頭を叩いてくる手は、酔っ払いにしては優し過ぎる。
そうだよ、僕は飲んでないんだから酔って泣き上戸になってるわけがない。
…ルナティスさんは、気付いてもそれを追求したり、誰かに言うような野暮な人じゃない。
ありがとうも言えないくらい泣きながら、渡されたグラスを飲み干した。
まだそれを美味しいとは感じないけど、体が温かくなって頭に熱が上る感覚。
それを求めて、何杯も飲みました。
そして
僕は未成年にして初めて二日酔いというものを体験しました。
あれだけふらふらになってたヒショウさんは朝には元気になってました。
…大人ってすごい。
僕はその人を追いかけてこのギルドに入ったけど
その人は既にギルド内に恋人がいました。
正直、僕は男で、先輩も男だから始めからこの恋の成就は諦め気味だったのに
先輩の恋人はよりによって男で
ぐずぐずしてないでアタックしてればよかったのかな、って少し思わないことはないです。
それでも無理だっただろうけど
それでも
「セイヤは可愛いねーw」
「でもプリーストになったら法衣が似合わなくなります…」
「いや、そのサイズと顔のままプリーストになってほしいな。」
「ルナティスさんみたいなプリーストになりたいのに」
「僕もよく童顔だって言われるけどなあ」
こんな風に子供扱いの抱きしめ方じゃなくて
恋人みたいに優しく、でも熱く抱いてくれなかったかなと
夢見ずにはいられなくて…
まあ、今こんな風にスキンシップできるのも、宴会で酒が回ってるからだけど。
「っしゃ勝ったァァアアア!!!」
何やら雄叫びをあげているブラックスミスは僕の先輩でありギルドのマスター代理をしているマナさん。
優しくて強くてわがままで面白い、美人な女性。
その足元にうずくまってるのはもの静かなアサシンのヒショウさんで、ルナティスさんの恋人でもある……。
いつも伏し目がちで前髪下ろして顔も伏せて、今はそうでもないけど昔はギルドメンバーの前でもマスクで顔をかくしてた。
そんな風にしてるからギルドに入ってからもしばらく気付かなかったけど
綺麗な人なんだよなあ…
綺麗というか男前で、引っ込み思案だけど優しい。
性格が少しじめっぽいからなんでこの人が?って思うことはあるけど
それでも僕より全然魅力的……
ああ、考えてたら思考が暗くなっちゃった。
せっかくの宴会なのに。
意味がなくてもしょっちゅうある宴会だけど。
「ヒショウ、しっかりしろ」
このざわめきの中でも少し目立つバス音程な声がした。
体格もやたら大きい後ろ姿。
クルセイダーのレイヴァ先輩で、最近教会でよく見るようになって、お仕事でもお世話になってる。
クールとか寡黙っていうより、無愛想だ。
でも
「っすまない、手を…」
くらくらしてるヒショウに助けを求められて、嫌な顔一つせずに応じてる。
……最近、レイヴァさんがよく目につくようになったから気付いたけど、彼はヒショウさんにだけ態度が違う。
むしろ、少し「しょうがないな」みたいに苦笑いしてる。
そんな風にするのは彼にだけだ。
「……。」
本人の故意じゃないのは分かる、でも
ルナティスさんがいるのに、何でレイヴァさんまでとるの…。
ん?
あれ?
何で、レイヴァさんのことでもやもやしてるんだ、僕。
「…っ…」
「吐きそうか?」
「いや、それは、ない…が、力が…」
欲しかった装備を賭けられて、珍しくがぶ飲みしてましたしね。
ソファに移動してから、前のめりに倒れそうになったのをしがみつかれる。
レイヴァさんはそれを支えて、軽く背中に手を添えてやってる。
「………。」
「セイヤ?」
レイヴァさんが、小さく笑ってる。
なんだか、胸のあたりが、肺が、ちくんとする。
なんだろう、僕…なんだかおかしい。
「わっ、どうしたセイヤ」
お酒で温かくなってるルナティスさんの胸にしがみついた。
「僕、泣き上戸なんです、よぅ~」
声をわざとしなしなにしてそうごまかした。
泣きそうになったのを、我慢すれば出来た。
でもルナティスさんの胸に顔を埋めてかくしてしまえば、止められないくらい涙が溢れる。
何でだよ…。
レイヴァさんには確かにお世話になってるけど、好みとは全然違うし、そんなカッコイイとも思わない。
でも…
もし彼がヒショウさんを好きだったらと思うと、苦しい、悔しい。
もう、ルナティスさんとは完全な片思いだって知った時みたいに…
「泣き上戸はね、愚痴ったり無理に笑わないでひたすら泣いて飲めば治るよー」
酔っ払いの勢いでそんなことを言って、さっきまで僕にお酒を飲ませないようにしていたルナティスさんがグラスを差し出してきた。
そうやって頭を叩いてくる手は、酔っ払いにしては優し過ぎる。
そうだよ、僕は飲んでないんだから酔って泣き上戸になってるわけがない。
…ルナティスさんは、気付いてもそれを追求したり、誰かに言うような野暮な人じゃない。
ありがとうも言えないくらい泣きながら、渡されたグラスを飲み干した。
まだそれを美味しいとは感じないけど、体が温かくなって頭に熱が上る感覚。
それを求めて、何杯も飲みました。
そして
僕は未成年にして初めて二日酔いというものを体験しました。
あれだけふらふらになってたヒショウさんは朝には元気になってました。
…大人ってすごい。
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