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*小説を携帯などからUPするスペースです。(かなり自分用です。)   *小話からプチ長編や、本編もちょくちょく更新すると思われます。   *かなりぶつ切りです。   *携帯からの更新故にあまり整理はできません(笑)   *携帯にも対応しています。   *コメントでの感想なども歓迎です。
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「……。」
口に含んだ煙草から煙を吸い込み、喉の奥に通してから吐き出す。
すぼめた唇から吹き出る白煙が宙に散り消えていくのを無心で眺めていた。

今日のパーティーはなかなかバランスがいい。筈だった。

支援は半分殴りだがレベルはそこそこなので不足はないだろう。
自分は速度増加、あと時々のヒールがあればいいのだから。
アサシンの自分がしばらく敵をせき止め、ウィザードが一掃、理想的なパーティーであった。筈なのだ。

「おい、ヒショウ相当怒ってるぞ…煙草、苛々してる時しか吸わないもん。」
「ルナティス、謝れよ!」
「ウォルスが謝れよ!ふざけて僕にフロストダイバーとかかましてただろ!」
「君が支援をかまけて前線に飛び出してはヒショウにセクハラしてたからだろ!」
「それが原因じゃありませんー!だってヒショウがキレたのはウォルスが僕に対抗してヒショウにキスした時だもん!」
「君だってその前にキスしてずっと抱き着いて」

バキンッ

俺の手の中でレッドジェムストーンが砕ける音を耳にして、二人はやっと静まり返った。
砕けた魔法石は勿体ないのでそのまま自分の武器に毒属性でも付与しておく。
まあここのゴーレムどもにはあまり有効ではないが。

「二人共」
声をかけると子兎の如くビクッと震えあがる二人、いやむしろ二匹。
座っていた岩から飛び降り、煙草の火を押し付け揉み消し、適当に鞄に放り込んだ。

「SPは」
「「…回復してます」」
二人は息の合った声で返答してくる。
先程のふざけあいで二人のSPは尽きかけていたから、回復休憩兼、良い反省時間にはなっただろう。

「じゃあ行くか」
目も合わせない俺に、それでも機嫌が治ったと喜々として二人はついてくる。
本当は全く以って機嫌が良くなどなっていないのだが、カタールの腹で一発殴り飛ばして尚怒りをぶつけようとする程、俺は癇癪持ちではないというだけだ。



「はあああっ!僕のヒショウへの愛よーっ天使を呼べーっ!マグニッフィカート!!!」
「なんのー!降り注げ僕のヒショウとルナティスの仲の破滅を願う気持ちー!!ロードオブバーミリオンー!!!!」
「大魔法はずるいぞーっ!!」
「煩い!祝福を呼べないウィザードなら破滅を呼ぶのみだー!!!」

………二人共、互いの狩りでの役割を怠らなくはなったが………


一々叫びがうざったい。

ひそかに自分の名前が周りに知られないように冒険者証を懐にしまい込んだ。
WISだとかパーティーが使えなくなるし他にも機能停止するが、どうせウォルスがいるから公平は組んでいないし。

にしても、この二人いつの間にこんな風に争うようになったのか…。
狩りよりこの言い争いを楽しんでいるのではなかろうか。
ルナティスの俺への気持ちはとっくに既知だがウォルスのは…深い友情の範囲だろう、そう思いたい。

さっきのキスはただの悪ノリだ。
そうに違いない。

「やるなウォルス…ちょっと認めてやるぜ」
「じゃあ認めるならヒショウの一人占めをやめろよ」
「煩いな!そこは譲らんっ!時々ヒショウを二人で攻めて3Pなんて妄想しちゃったこともないでもないけど譲らねえ!」
「なっ!僕はそんなふしだらな事は考えていないぞ!健全なお付き合いしか眼中にない!」
「そんなこと言って~顔が赤いぞこのムッツリ☆」
「誰がムッツリだああああああ!!!」


…………駄目かもしれない。
会話がなんだかただの友情の範囲ではない気がする。
鈍い自覚のある俺だがルナティスとそういう関係になってから、段々鼻が効くようにはなってきたからこの会話をスルー出来る程鈍くはない。


まさか…
本当に久しぶりの幼なじみ再会をして早々に三角関係か…?


………とりあえずこんな時は…

逃げて聞かなかったふりだ



「あれっ、ヒショウがいないっ」「なに!パーティーも壊れてあるぞ?!」
「ちょっ、ヒショウー!また怒った?!」
「なっ、何故だ…!?」
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